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デザイナーズマンションの特徴

デザイナーズマンションの外観

それでは、デザイナーズマンションの特徴についてそれぞれ触れていってみましょう。とは言っても、デザイナーズマンションにも様々な形態、様式、方針があるので、「デザイナーズマンションの定義について」でも述べた通り、デザイナーズマンションを一概に定義することはできません。ここでは、あくまでデザイナーズマンションに見られる傾向として、その特徴について触れていってみます。

まずはデザイナーズマンションの外観についてですが、最近流行のモダンスタイルやポストモダンスタイルなどでは、曲線を取り入れた特徴的で印象的な設計がなされているものをよく目にします。各部屋の窓の形やフレーム、バルコニーやマンション玄関などに設計者のこだわりが強く見られる場合が度々あり、特に玄関周辺はマンションの顔とも呼べる場所であるだけに、個性的な演出がなされている場合が多く見られます。また、外壁に特殊な形状の段差や落差をつけることによって、日中は太陽の光によってもたらされる光と陰の効果を上手に利用した演出をし、夜は照明設備によって同様の演出を試みる──といったように、パフォーマンスに力を入れるものもあります。

外観は建物の第一印象を決定付ける重要な要素であるため、ほとんどの場合何らかの工夫や演出が施されています。形が個性的であったり、アーチが用いられたりとその手法は様々です。しかし、あまり奇抜なデザインとなると逆に人手がつかなくなってしまい、資産価値も早い段階で低下してしまうことになるため、ほとんどの場合はシンプルさを基盤とした無難なデザインとなっています。

デザイナーズマンションの内装

内装はまさにデザイナーの腕の見せ所であると言えるでしょう。内装は「デザイナーの創造性」と「求められる居住性」がダイレクトに交差する部分です。多くの場合はこれらをバランスよく取り入れ、デザイン性と居住性を標準以上のものに保つよう工夫されていますが、中にはデザイン性のみを追及し居住性は二の次とされるものもあります。そうしたものは個性が強すぎて、一般的なマンションと比較してもなかなか支持を得られないといった側面があります。しかし、こうしたものがデザイナーの熱狂的なファンを確保するための重要な「広告塔」となる場合もあります。

さて、肝心の内装についてですが、もっとも多く見られるのがコンクリートの打ちっぱなしといった内装でしょう。クロスなどを一切用いず無機質な質感をそのままむき出しにする事で、視覚的に部屋を広く見せるとことができるといった効果があります。また、下手に安っぽいクロスなどを使用するよりも遥かに高級感があり、近代的な印象を与えることができます。共用部分である廊下、階段、エレベーターなども美しく見えるよう工夫され、特に廊下などにおいては派手過ぎないまでも印象的な装飾などを施すケースがよく見られます。照明についても通常の蛍光灯ではなく、黄色がかった温もりある照明器具が用いられたり、また単純に天井に設置するのではなく床面に近い部分あるいは直接床へと埋め込んだりと、様々なケースが見られます。

デザイナーズマンションの水廻り

次にキッチンやバス、トイレなどについて触れていってみましょう。デザイナーズマンションの中には、どういうわけかこうした水廻り部分にはまったくこだわっていないものも見られます。これは設計者がこうした生活感のある部分に関して全く関心が無いか、あるいは住人以外の人間(客人など)の目にはあまり触れないこうした部分のデザイン設計を抑えることによって、コストダウンを図っているかのどちらかでしょう。いずれにせよこの辺についてはそれをヨシとするも否も、個人の好みといった主観的な部分に頼ることになります。

さて、とは言ってもこういった水廻りにもこだわりが垣間見えるデザイナーズマンションが最近の主流であると言えます。もっとも代表的なものとしてはキッチンのオール電化が挙げられるでしょう。使いやすい上に安全で、かつすっきりとしたスタイリッシュな外観が人気のようです。単純に見た目がオシャレだからというだけではなく、実用性も兼ねたガスコンロが今ではたくさん開発されています。バスについては、浴室の壁をスモークガラスにして開放感溢れる演出がなされたものや、液晶化された特殊なガラスを用いることによりスイッチ一つで透明化・非透明化を調節できるものなどを採用しているものもあります。バスタブも機能的なものが多く、スチームサウナ機能がついたもの、ジャグジーのついたもの、テレビジョンが備えられたもの、マッサージ機能がついたものなど、まさに多種多様です。トイレにおいてはタンクレスのスマートなものが人気を高めてきています。水廻りはまさに科学の先端が集約された場所であると言えますね。

デザイナーズマンションの収納

デザイン性を重視するデザイナーズマンションにおいて、もっとも軽視されがちなのが「収納」ではないでしょうか。収納スペースというのは、言ってみれば縁の下の力持ち。生活上それらはあまり目に触れない方がスマートに見え好ましいですが、無ければ無いで非常に困るものです。備え付けの収納などについては、デザイナーズマンションの場合最小限のもので済まされている場合が多いと言えます。部屋の景観に与える影響を最小限に抑え、室内をスマートに見せるためにはやむをえない場合もあるでしょうが、やはりそこが生活の場である以上、収納スペースは広いに越したことはありません。デザイナーズマンションを選ぶ際には、まず収納スペースがしっかりと確保されているかどうかをチェックしたいところです。やはりデザイン性、実用性を兼ねた実質的な部屋が理想的であり、それを実現できるか否かがデザイナーの腕の見せ所でもあると言えるでしょう。

さて、「収納」と言えば「クローゼット」といった印象がありますが、最近では室内に備え付けの収納などは一切なく、収納は全て家具で補うといったものも見られます。これは、収納について考慮された様々な家具が手に入るようになってきたからこそ可能である設計と言えるでしょう。たとえば「ベッド」。最近では、「寝る」という目的だけではなく「収納」としての機能性も充実したベッドなどをよく見かけます。ベッドだけに限らず、ソファーやテーブルなど、あらゆるものにおいて「収納」について考慮されたものを見かけますね。ですから、部屋に収納が備え付けられていなくても、それを他の部分で補うことは可能であると言えます。しかし、やはり収納スペースがしっかりと確保されていた方が便利であるのは言うまでもありませんね。

デザイナーズマンション利用者の傾向

デザイナーズマンションに住む人の世代層としては、主に20代から30代の人達が多く見られます。主に流行に敏感な人やファッションやインテリアに凝る人などが多くデザイナーズマンションを好む傾向がありますが、しかし全体的に見るとほとんど世代に関係なくデザイナーズマンションが愛されていると言えます。

その理由としては、まずデザイナーズマンションが以前よりも遥かに身近で親しみやすいものになったからというものが挙げられるでしょう。以前はデザイナーズマンションというと家賃が高く、それとは裏腹に住み心地は決して良いとは言えないもので、デザイナーズマンションに住むというのは「快適な暮らしを手に入れるもの」というよりは、どちらかと言うと「ステータスとして」といった意味合いの方が強いものでした。

しかし、最近では家賃も手頃なものが多く、機能・性能も充実したものがよく見られます。これまでの「住みづらい」といったイメージとは対称的に、バリアフリーやオール電化など、ゆとりある暮らしとして理想的なシステムも積極的に取り入れられています。こうしたことから、若者だけではなく年輩者にとっても住みやすく安全な生活を送ることができるため、現在ではデザイナーズマンションにおける対象世代というのは限りなく幅広いものになっていると言えます。「オシャレな場所に住みたい」という人だけではなく、「安全で便利な場所に住みたい」という人にとっても理想的なものが増加したことが、デザイナーズマンション人気再燃の大きな理由であると言えるでしょう。